PCBは電気機器用の絶縁油、各種工業における加熱ならびに冷却用の熱媒体や感圧複写紙など、様々な用途に利用されており、現在では新たな製造が禁止されている物質です。
蛍光灯安定器・水銀灯安定器
企業や学校等、施設照明器具としてあらゆる場所で使用しております。 含有・不含を正確に調査することはもちろん、含有の場合、必ず高濃度になるため、 その重量を正確に測定することにより処分金額等が明確になります。
高圧トランス・コンデンサ
製造メーカー・鉄道事業者・ビルやホテル等で多く使用され、主にキュービクルの中や 電気室等に置いてあります。PCBの濃度によって処分先が違うため、 濃度分析をして処分先を決めます。
絶縁油やウエス・汚染物等
PCB廃棄物を保管した時や、濃度分析をした時など、作業に使用されたものです。

PCB(ポリ塩化ビフェニル)とはどんなもの?

PCBの用途

蛍光灯・水銀灯の安定器や高圧トランス・コンデンサ等の廃電気機器には有害性物質であるPCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む絶縁油が封入さてれいるおそれがあります。

PCBの性質

水にきわめて溶けにくく、沸点が高いなど物理的な性質を有する主に油状の物質です。また、熱で分解しにくい、 不燃性、電気絶縁性が高いなど、科学的にも安定な性質を有することから、電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、 ノンカーボン紙など様々な用途で利用されてきましたが、現在は製造・輸入ともに禁止されています。
PCBとはポリ塩化ビフェニル化合物の総称であり、その分子に保有する塩素の数やその位置の違いにより理論的に209種類の異性体が存在し、 なかでもコプラナーPCB(コプラナーとは、共平面状構造の意味)と呼ばれるPCBの毒性は極めて強く ダイオキシン類として総称されるものの一つとされています。

PCBの毒性

脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し、様々な症状を引き起こすことが報告されています。
PCBが大きく取りあげられる契機となった事件として、昭和43年に食用油の製造過程において熱媒体として使用されたPCBが混入し、 健康被害を発生させたカネミ油症事件があります。一般にPCBによる中毒症状として、目やに、爪や口腔粘膜の色素沈着、 ざ瘡様皮疹(塩素ニキビ)、爪の変形、まぶたや関節の腫れなどが報告されています。

高濃度と低濃度。PCB廃棄物の種類

PCB廃棄物は、PCB濃度等により、高濃度PCB廃棄物と低濃度PCB廃棄物に分類されます。 高濃度PCB廃棄物はPCB濃度が0.5%(=5000ppm)を超えるものとなります。高圧トランス・コンデンサ、 蛍光灯安定器、水銀灯等の高濃度PCBは中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO社)で処理を行っています。 低濃度PCB廃棄物については環境大臣が認定する無害化処理認定施設で処理を行っています。

高濃度PCB廃棄物とは
高濃度PCBが使用された代表的な電気機器には、高圧トランスや高圧コンデンサ、安定器があります。 トランス(変圧器)とは、ある交流の電圧をそれより高いか、又は低い電圧に変える装置であり、 コンデンサ(蓄電器)とは、電気を一時的に蓄える、電圧を調整する、位相を変化させる、といった効果を持つ装置です。
低濃度PCB廃棄物とは
PCB濃度が5000mg/kg以下のPCB廃棄物及び微量PCB汚染廃電気機器等(PCBを 使用しないとする電気機器等であって、数mg/kgから数十mg/kg程度のPCBに汚染された絶縁油を含むもの)については 低濃度PCB廃棄物として適正に処理する必要があります。
高濃度PCB・低濃度PCBの分析判定
蛍光灯安定器・水銀灯はPCB含有であれば高濃度PCBですが、高圧トランス・コンデンサは含有であっても使用状況により、低濃度の場合もあります。PCBの分析(PCB簡易測定法マニュアルによる分析等)にて高濃度・低濃度の判定をします。

保管及び処分状況の届出について

PCB廃棄物を保管している事業者は、毎年度、そのPCB廃棄物の保管及び処分の状況に関して 都道府県知事(政令で定める市にあっては市長)に届け出なければなりません。
届出を行わなかった者、また虚偽の届出をした者は6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。

事業者は、高濃度PCBの場合、その地域において決めた期間まで、低濃度の場合は令和9年3月31日までに、 PCB廃棄物を自ら処分するか、若しくは処分を 他人に委託しなければなりません。なお、環境大臣又は都道府県知事(政令で定める市に あっては市長)は、事業者が上記期間内の処分に違反した場合には、その事業者に対し、期限を定め、PCB廃棄物の処分など必要な措置を講ずべきことを命ずることができます。
この改善命令に違反すると、3年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、またはこれを併科されます。